曽師保育所

2009年06月20日（土）11:44
知事さんのおだんご

　保育所園庭の土山でおだんご作りをしました。土のおだんごを作り始めると、子どもたちは保育士の所に集まり、「○○ちゃんにちょうだい」「１つちょうだい」と次々に催促して来ます。保育士にもらったおだんごは色んな遊びに展開して行きます。小さなバケツや器に入れ宝物のように大事そうに持ち運ぶ子ども、園庭中央にある木のテーブルに置き、お団子やさんやご飯作りの真似を始める子ども、おだんごを縦に積み上げ雪だるまを作って遊ぶ子ども、土山に投げて、こわれる様子を「花火」だと言う子ども等それぞれです。
　そんな中、おだんごを渡している保育士の所にＴちゃん（2歳2ヶ月）がやって来て、「知事さんのおだんごちょうだい」と言ったのです。「ん、知事さん？」と不思議に思ったのですが、保護者と保育所とやり取りする連絡帳に、母親から記されてあった内容を思い出しました。それには、昨日は、防災訓練があり消防車やヘリコプター、自衛隊の大きなヘリがやってきました。Ｔちゃんと三輪車に乗り会場に見に行きました。沢山の消防車に大興奮！「あーちゃん（お母さん）消防車だよ、ピーポーピーポー」と言っていました。会場には県知事さんも来ていました。「Ｔちゃん、県知事さんだよ！」と言うとＴちゃんも「知事さん」と手を振っていました。
　知事さんとは、東国原宮崎県知事の事でした。
　東国原知事のおだんごを手に持ったＴちゃんは園庭の出入り口の門（東側）へ向かいしばらくすると戻って来ました。手におだんごを持っていない事に気付き、「あら？知事さんのおだんごは？」と尋ねると、園庭の出入り口を指差し、「あっち、ぽいした」と教えてくれました。ぽいしたとは、この年齢の子にとっては、置くという意味も含まれています。おだんごを持って行って置く場所なんてどこでもあるのに、知事さんと1番距離が近いと思われる出入り口の門に置いてきたのかなぁ？と私なりに思ったりしました。それから4回程、知事さんのおだんごを催促にきたＴちゃんです。
　気付くと園庭入り口の門の下には4個のおだんごがきれいに並べてありました。あたかも知事さんどうぞ、と言っているかのように。
２歳２ヶ月のＴちゃんにとって、東国原宮崎県知事の印象は、よほどインパクトが強かったのでしょうかね。
　やがて、子どもたちは年齢も３歳前位になると、右手と左手を交互に合わせて、きれいに自分でおだんごを作れるようになります。　　　　　　　　　（２歳児担当　日高由香子　記）

影ってなあーに？　－その２－

２　ピーターパンの影法師
①ピーターパンの影法師
ある日、日陰で遊んでいる子どもに「○○ちゃんの影はどこ？」と質問してみました。日陰で遊んでいるので影はもちろんありません。だからこそ、どう反応するのか？楽しみに待っていると、Ｅちゃん（２歳９ヶ月）「ん、置いてきた」と一言。どういうことなのか尋ねてみると「じゃ、影を取ってくるわ」と日陰から陽のあたる所へ行き、地面に映った自分の影を手のひらで包み込む真似をして戻って来ました。不思議そうにしている私の手のひらに「はいどーぞ、それ影だよ」と言って渡してくれました。いつの間にか、影は陽の当たる所に出来るという事を分かっていた事に驚き、同時に、ピーターパンの影法師を思い出しました。ある所の部屋にしのび込んだピーターパンが、あわや見つかるといけないと思い、あわてて窓から逃げる時、自分の影法師を置きざりにしてしまったのです。ピーターパンと影は一体ではなく離れて存在できるという事です。「ん、置いてきた」と言った子どもも全く同じなのですね。

②太陽の影
　ある日の夕方曇り空の下、保育所の庭で遊んでいると例のＡちゃんが空を見上げながら「あ、太陽の影だ」と言いました。影は壁や地面等に出来るものなのにどういうこと、と思い空を見上げると、厚い曇り空の上にうっすらと光る太陽が確認出来ました。太陽は雲に遮られている為、黒っぽく丸い型をしていました。それを見つけて、太陽の影と言ったのが分かり、なるほどと納得しながら空を見上げ続けました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（日高由香子　記）
※その１は、
　こんにちはのコーナー、過去のごあいさつの２００９年５月にアクセスして下さい。